ファーストライトが運営する起業家のためのソーシャルクラブ「Thinka」
ゲストに株式会社LayerX 執行役員の石黒卓弥氏と、株式会社ユーザベース グループ執行役員の村樫祐美氏を迎え、「人事評価制度を設計・運用する際に最も重要なこと」というテーマにてトークセッションを実施した。
初期フェーズにふさわしい人事制度・評価の仕方、何を軸に設計すべきか、LayerX・ユーザベースでの実体験を踏まえた見解を伺った。本稿ではそのサマリーをお届けします。
人事評価制度の設計には”意思”を持て
企業によっては独自の制度を設けている人事評価には、会社の色が強く出ます。選択肢が幅広く自由度が高い制度を設計する際に大事なポイントは何だろうか。
この問いに対してゲストのお二人は「組織として大切にしたい価値観は何か、意思を持つことが重要である」と話す。
どのような組織でありたいかによって、企業にとって適切な人事評価制度は如何様にも変化する。
例えば最近のSaaSスタートアップでは、ビジネスサイドとエンジニアサイドで別々の給与テーブルを設計し、エンジニアサイドの給与水準の方を高く設定しているケースが増えてきた。
こうした給与制度は、エンジニアの価値が評価される会社を目指している場合にはフィットしますが、職種に関係なく事業への貢献を平等に評価される会社を目指している場合には不適切である。
制度が組織の価値観に即しているのか、組織やステークホルダーに伝わるように言語化できているのか、そして一貫性を持って伝えられているか。
人事評価制度の構築には、これらを喧々諤々と議論して積み上げていく過程が必要である。
人事評価制度に”完成”や”終わり”はない。どんな成功企業であっても、失敗と改善を繰り返している。
ただ成功事例を真似るのではなく、ノウハウや他社の例を参考にしながらも、自社が大切にしたい価値観を明確にし、意思を持って制度づくりを行うことが大切だと、お二人は説いていた。
編集:西谷 崇毅 | ファーストライト・キャピタル インターン
2022.02.04
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